相手が感情的になっている時

診察を行うにあたり、患者の方が感情的になってしまうことは珍しくありません。
そもそも患者さんは「何かしらの不調を抱えているから診察を受けに来た」という方がほとんどです。
体調不良からくる不安感のせいで、些細なことで怒りを覚えてしまう場合だってあります。

応対する側の医師としては、相手の気持ちを理解しつつも、決して相手のペースに飲まれないよう、冷静な話し合いを行うことが大切です。

 

さて、感情的になった患者の方に、直接不服(クレーム)を言われたとしましょう。

話を聞く際、医師は「信じられない」「驚いた」という反応を見せてはいけません。
それでは患者の気持ちを受け止めていないと取られかねないため、患者の憤りを大きくしてしまう可能性があります。
患者の言葉に対しては、おうむ返しや相づちを繰り返すことで「あなたの話をしっかり聞いている」という姿勢を見せましょう。

その上で、「あなたはこう感じているので、こうしたいのですね」と相手の要望を聞き出します。
それが不可能なことだったとしても、頭ごなしに否定せずに「何故できないのか」と理由をしっかり説明しましょう。

患者が話しているときは決して遮らず、何か違う点があると感じた場合にも、患者が喋り終わったあとに切り出しましょう。

丁寧な態度を崩さずに、「私の認識していることと異なっている」と、Iメッセージ(私を主語としたもの)を基本に話を進めます。
「先ほどの○○の話ですが」と、相手の話をきちんと聞いていたことが相手に分かるように説明していきます。

しかし患者によっては医師一人で手に負えないということもあるでしょう。
相手が何をするか分からない場合や、後ほど大きな問題に発展する可能性があると感じる場合等には、無理せず別のスタッフに同席してもらいましょう。
話した内容は事の大小に関わらず、できる限り細かくカルテに記録する必要があります。
昨今では、医療起訴が増加しています。
問題に発展してもしっかり対応できるよう、記録は必ず行いましょう。

 

 

 

※免責事項 

当ウェブサイトが紹介している情報は、正確性やその道徳に関して最善の努力はしておりますが、その内容については一切の保証を致しかねます。
当ウェブサイトの情報の利用はユーザーご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。
当ウェブサイトの情報を利用したことで発生した何らかのトラブルや損失・損害等につきましては運営もとは一切責任を問わないものとします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です